熱中症,熱射病

熱射病はこうして起こる!

熱射病は、熱中症の中で一番重いとされる熱障害です。
熱射病は場所に関わらず、外気の温度が自分の体温を超えたとき、外気の温度に自分の体温を合わせようと汗を排泄しても体温の低下が追いつかない状態時で起こります。
発汗よりも自分の身体の熱が上がっていくスピードの方が速く、汗を出すことによって体温を降下させることが出来ず、体熱の放散が行えません。

このように発症し、体内で体温を降下させることが出来ず、体温は上昇し続け、生命に危険を及ぼす域にまで達します。
対処や治療を行わずそのままにしておくと、40度を超える高熱となるために体温の調節機能が破綻し、臓器に障害が出始めます。
41度を超すと体内の蛋白質が破壊され、尿を生成する腎臓の機能が失われ、尿が排泄されなくなります。

また身体の熱が上がるに従って、心臓・腎臓・肺・肝臓などの循環器系や筋肉、脳などの中枢神経系などの様々な臓器や神経に損傷が現れ、回復が困難となり、多臓器不全を引き起こし、最悪死に至る可能性もあります。

熱射病の症状とは

大量の発汗が認められ、血液量の減少から顔面蒼白や目眩、頭痛、立ちくらみ、唇が青くなるチアノーゼ、筋肉痛、虚脱感、倦怠感、吐き気、嘔吐、目のかすみ、知覚異常などが見られます。
熱射病は体温が40度を超えると、体は熱いのに発汗が止まり、皮膚が熱を持ち、赤く乾燥します。
場所や日付がわからなくなる見当識障害や錯乱が起きたり、昏睡状態やけいれん発作が現れたりします。

弱い脈が触知できますが、早いスピードで脈打っているのも熱射病の症状の一つです。
体内から汗として水分が排泄されてしまったために血中の濃度が上がり、血流が悪く、血栓が見られ、内臓へ送り込まれる血液量が減少し、内臓器官の活動が停止してしまいます。

熱射病の治療と応急処置

熱中症の合併症と知られている播種性血管内凝固症候群(DIC)は熱射病にも見られ、このDICが熱射病とともに見られている場合にはヘパリン治療を行います。
脳や眼底の浮腫に対してはグリセオールという薬液の点滴を行い、体温を降下させるために行った冷却療法から来る冷えや震えについてはクロルプロマジンを用います。
腎不全・肝不全に対しては対症療法が適用されます。

熱中症疾患とされる日射病や熱失神と同じように、着ている着衣を緩め、濡らしたタオルや氷などで首や腋の下の動脈を冷やします。身体を水で濡らし、気化熱を利用するためにうちわなど風の起こせるもので送風します。
体温の冷却を図り、体温が40度を下回ったところで冷却を止めます。
意識消失が見られる場合は顔を横に向け、嘔吐物の誤嚥を予防します。
心肺停止が確認されたときは心臓マッサージや人工呼吸などの心肺蘇生術も必要となります。
顔面蒼白など血圧の低下が見られる場合には、体を仰向けにし、下肢を心臓より高く挙上させます。
こうすることで血圧の上昇が見られます。また0.1〜0.2%の塩分が入った食塩水を飲用させるのも効果があります。

多臓器不全や心肺停止などの治療が遅れ、脳に障害が残った場合、障害前の正常な機能までに回復することはなく、運動障害や人格変化などが現れることがあります。

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